『難解な本を読む技術 (光文社新書 406)』
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フェリス女学院大学文学部コミュニケーション学科教授(作品構造分析ゼミナール)。
フロイトの「無意識」、デリダの「脱構築」、ドゥルーズの「襞」、フーコーの
「生権力」、ナンシーの「共同-体」、ジジェクの「否定の否定」・・・・・・これまで
に何度も齧っては躓いていた、錚々たる哲学者たちの思想を理解するには、
どうすればいいか。本書はいわゆる難解な「思想書」を、読んで理解するた
めに必要な技術を紹介。前半の章では、本のタイプの分類や、選書の仕方
などの準備段階から、実際に本を読む方法と、同時に記録する「読書ノート」
の取り方といった実践まで、基本的な読書の技術を学びます。そして、後半
の付録には、学生による「読書ノート」記入例と、「代表的難解本ガイド」を
つけましたので、読書の技術を具体的に理解できるようになっています。
目次
第1章 基本的な考え方
第2章 準備
第3章 本読みの方法1・一度目:通読
第4章 本読みの方法2・二度目:詳細読み
第5章 さらに高度な本読み
付録1 読書ノートの記入例
付録2 代表的難解本ガイド
第1章 基本的な考え方
読書とは?
読書とは、自分以外の誰かが書いた書籍の内容を、自分の頭の中に吸収するという作業です。またそれは、単に吸収するだけではなく、他人の思考を自分の中に移植する作業であるとも言えます。
開いている本と、閉じている本
開いている本
読者の積極的な意見構築を期待するために、著者が自らの考えを少なからず隠蔽しているタイプの本
外部参照が必要な本、そうでない本
読者の知識に依存する
登山型の本ハイキング型の本
区別するのは、読み方を変える必要があるから
批評読みと同化読み
同化読み:その本の内容を、その著者の方針にしたがって理解しようとする
本書ではハイキング型はあまり扱わない。また、基本的に同化読みを想定する
閉じている-登山型の本-同化読み
開いている-登山型の本-同化読み
読書にかかる時間
予備調査-選書-通読-詳細読み
年26冊も難解な本を読めたらそうとうすごいこと
第2章 準備
読書とは、単に本を読むという行為を指すのではなく、自分が読みたいものの方向性を見極めて、それによって実際に選書を行うという行為を含むという考え方です。
まず棚見から
書店の本棚を見ること
頭の中に「知識の容器」をつくる
購入する本を決める
自分のレベルよりも少し上の本→難解な本
読む態度を決める
第3章 本読みの方法1・一度目:通読
一度目には通読し、その本の全体のおおまかな地図を頭のなかに作り、その地図の具体的な表現として「読書ノート」に見出しを作っていくことが勧められている
とりあえず通読する3つのパターン
まず全体を通読する
章ごとに通読する(同じ章を二度目読みする)
数ページごとにステップを刻む
読者の読書の技術によって適切さは変わってくる
読書ノートをつくる(専用の一冊)
40枚くらいを基準と考える
目次を見て、区分けを考える
メモのページ数を意識する
小見出しがあればそれをノートに記入していく
最初は読書ノートの外形を作ることに少し多めの時間をつかう
慣れるため
メモを取りながら通読する
余白をあけてメモをとっていく
雑にとる
鉛筆で書く
疑問を感じたら、何でもメモしておく
何度も出てくる重要な単語をメモしておく
概念と概念の関係や、理由と結論の関係については「→」(矢印)でつないでおく
読書メモ
"開いている本を読む目的は、知識を得ることではなく、読者自身が自らの思考によって何らかの帰結を紡ぎだすことです。このタイプの本からは、何らかの結論や主張を得ることはできません"